数々のお雑煮に関する縁起担ぎを
おさらいの意味でまとめてみました。
1、お餅
丸いお餅は、この一年「角が立たずに円満に過ごせますように」という想いを込めてお正月に食べるそうです。
また、角餅は、その昔武士たちが戦いを前に「敵をのしてしまおう!」とのし餅を切った角餅をお雑煮に入れてを食べ始めたといわれています。
元日から3日にかけて毎日お餅を一つずつ増やしていくと「食い上げる」と言って縁起がいいといわれています。
他にも、受験生の間なんかでは、「粘り強い」と言って縁起を担いでいますよね。
2.野菜
岩手や宮城は「ひき菜」で「幸せを引き込む」といわれています。
ひき菜とは、大根、にんじん、ごぼう、凍み豆腐などを細くせん切りにしたものを大きな鍋でサッと湯がき、
それを一晩凍らせたものです。
お正月から「切る」のは縁起が悪いからと大晦日までに準備を済ませ、
さらに、幸せを引き(ひき)込んでくれますようにとの願いを込めているんですね。
愛知は「もち菜」で「名(菜)を持ち(餅)上げる」
もち菜とは、愛知県の伝統野菜で小松菜に似た野菜です。
愛知周辺のお雑煮には欠かせない具材で、お餅ともち菜を一緒にお箸で持ち上げて、
「名(菜)を持ち(餅)上げる」という縁起を担いで食べるそうです。
京都は「壬生菜」で『名(菜)を残す』
京都では、三が日は白みそ雑煮を食べますが、4日の鏡開きではすまし仕立てのだしに京都の伝統野菜である
「壬生菜」(みぶな・・・水菜の仲間)を入れるそうです。
食べるときには、お箸で壬生菜を持ち上げ「名(菜)を上げる」とし、
さらには、その菜を食べ残して「名(菜)を残す」として縁起を担ぐそうです。
さといもは縁起担ぎまくり!?
さといもは親芋から小芋が次々と増えていくことから子孫繁栄の縁起担ぎとしてお祝いの席によく登場します。
地域によっては、男性には「人の頭になれますように」と頭芋を入れ、
女性には「子孫繁栄」との意味を込めて小芋を入れ分けるところもあるそうです。
また、さといもの一種の八つ頭は、末広がりの「八」という漢字が入っているのでさらに縁起が良いとされています。
3.魚
鯛はよく「めでたい」として祝いの席に登場しますよね?
でも、お雑煮だけで見ると鮭やブリのほうがよく使われているのです。
鮭は、主に東日本で使われていて、強い魚であると同時に卵もたくさん産むので「子宝」にも通じ、
赤い色がめでたい色であることから、
また、ぶりは主に西日本で使われていてイナダ→ワラサ→ブリと成長していく出世魚なので縁起がよいとされています。
こうやってまとめてみると、たくさんの意味を込めてお正月に口にするお料理を作り出しているんですね。
食べる時も、縁起担ぎの意味を知って食べるとよりいっそうおいしく感じそうですよね!
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