岩手県一関の餅本膳

お雑煮やさん粕谷は、昨年、一関で「もちマイスター検定」というのを受けたんですよ。
えへ、認定証もあるんですよ。

でも、もちマイスターの認定証はありがたいですけど、それ以上に、
餅文化について勉強できたのがとても面白かったんですよ。
一関って、年間通して、餅を食べる行事ごとがあるんですよね。

正月の餅はもちろん、毎月何かしらの餅を食べる行事がある。
へぇ~~~と私の頭の中は驚きで一杯になってしまいましたよ。

伊達藩の武家習慣が浸透して今に至っているようなんですけど、
祝儀、不祝儀を問わず、人を接待するときには餅のふるまいは欠かせないものだったようです。
冠婚葬祭などの改まった席では、

「もち本膳」

と呼ばれるもので、ご馳走やお酒が出る前に、儀式として食べるんですって。

私も、もちマイスター検定の時に、もち本膳をならうべく体験をさせていただいたんです。

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礼をして、口上があって、餅を食べるにもちゃんと順番があり、
膾 → あんこ餅 →料理餅 → 引き菜餅(雑煮もち) → たくあん

そして、たくわんは全部食べてしまってはいけなくて、
すべての餅の椀をキレイにたくわんで拭ってお湯とともに飲んでしまえるように、一切れは残しておくんです。

儀式としてのお膳ですから、ちゃんと作法があるんですよね。
そして、食べ終わった後は、また口上があり、礼をして終わる、と。

粕谷は足が痺れて、ちょっとそわそわしてしまっていたのですが、
とても興味深く、一関の餅文化に深く敬意を払ってしまいましたよ。
こういう餅文化はちゃんと文化として継承していってほしいですよね。

実は、今年の11月5日(土)、6日(日)には一関で「もちサミット」というイベントが開催されるんですよ。
お雑煮やさんもこの二日は参戦しちゃって、「あん餅雑煮」を出しちゃうんですよ。
一関にちょっとハマっていますね(笑)
でも、こんな餅食文化が残っているところってステキでしょう?

あぁ、そうそう、いけないいけない。
一関のお雑煮は、
ハゼや赤はら等の干した魚のだし、大根、人参、ごぼうの引き菜が入ってます。
祝儀にも不祝儀にも、年間通して雑煮もちも食べるので、おめでたい時には鶏肉も入るけれど、
そうではないときには入れない、不祝儀の時にはだしも昆布だし、などのお約束事もあるそうです。

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