えっ?!お餅とネギだけ??
「好物は何ですか?」「好きな食べ物は?」と聞かれたとき、
「雑煮っ!!」とこたえる人はほとんどいないと思うんですよね~。
お雑煮やさんを立ち上げるまでにハマっている私、粕谷ですら
「餃子、グリーンカレーかな」ってこたえてるんですから(笑)
お雑煮って、強烈な個性というか強さがある食べ物ではないと思うんです。
多様な種類があって一見個性的だけど、強さよりも「ほっとする感じ」
「安心して食べられるもの」っていうホッコリ優しい料理だと思ってます。
それがお雑煮の個性なのかな、とも。
前回は「名古屋雑煮」を究極のシンプル雑煮、と紹介しましたが、
今回ご紹介する「加賀雑煮」は、更に輪をかけたシンプルさ!!
すまし汁の中に丸餅、それに小口ネギがパラパラ。
『具がなーいっ!!』
シンプルの極み!
でも、このだし汁がちょいと違う。
スルメでだしをとっているんです。贅沢ですね~。
一晩コンブとスルメを水につけて、じっくりとったこのだし、大層うまいんです。
ちょっと甘みがあって、おつゆを飲むと、ほぉ~と思わずため息をついてしまいましたよ。何だか優雅な気分にも。
つゆを飲んで、どろんとした煮るタイプの丸餅を食し、またつゆをのんで・・・と、幸せなひと時。
これを初めて作った一昨年は、スルメだしを冷蔵庫に常備して、日々の汁にもよく使いました。
このだしが、なかなかヤバイ。激ウマなのですよ。
石川県内にはこんなシンプル雑煮もあれば、輪島の方の具だくさん雑煮もあったり、県内にも豊富な種類のご当地雑煮があるようです。
ちなみに野々市では、細ねぎを刻むのではなく、丸ごと一本お椀に入れて食べるそうです。長い=長寿、とかけているようです。
また来ましたね、ダジャレのような縁起かつぎ(笑)
コレが好物です!というような強さなんてなくていい、ほっこり温かい幸せな時間を作ってくれるお雑煮です。
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