ところ変われば、野菜の切り方も違う!
地域によって具材は様々。同じ野菜でも切り方に違いと意味が!
同じ野菜を使っていても、その切り方は様々です。
大根ひとつ例にとっても、千切り・短冊切りにする地域から輪切りにする地域、はたまた、お雑煮椀に美しく盛り付けたいからとわざわざお雑煮専用の大根を栽培している地域まであるんです。
さて今回は、具材の切り方由来や、縁起を担いだ食べ方をご紹介していきます。
岩手や宮城は「ひき菜」で「幸せを引き込む」
ひき菜とは、大根、にんじん、ごぼう、凍み豆腐などを細くせん切りにしたものを大きな鍋でサッと湯がき、それを一晩凍らせたものです。
お正月から「切る」のは縁起が悪いからと大晦日までに準備を済ませ、さらに、幸せを引き(ひき)込んでくれますようにとの願いを込めているんですね。
このひき菜、お正月だけじゃもったいない!
東北の方に聞くと「冷凍庫に常備してるよ!」って方も結構いらっしゃるんです。
一度凍らしているので味のしみこみが良く、冷凍して常備しておけば炒め物や汁物にいつでも使える万能な保存食なんです!
皆さんもお試しください!
愛知は「もち菜」で「名(菜)を持ち(餅)上げる」
もち菜とは、愛知県の伝統野菜で小松菜に似た野菜です。
愛知周辺のお雑煮には欠かせない具材で、お餅ともち菜を一緒にお箸で持ち上げて、「名(菜)を持ち(餅)上げる」という縁起を担いで食べるそうです。
名古屋の一部では、お雑煮の具材は「お餅ともち菜のみ」というところも残っているそうです。
見た目もシンプルで、お節料理で疲れた胃袋を休めるのにちょうどいいかもしれませんね。
京都は「壬生菜」で『名(菜)を残す』
京都では、三が日は白みそ雑煮を食べますが、4日の鏡開きではすまし仕立てのだしに京都の伝統野菜である「壬生菜」(みぶな・・・水菜の仲間)を入れるそうです。
食べるときには、お箸で壬生菜を持ち上げ「名(菜)を上げる」とし、さらには、その菜を食べ残して「名(菜)を残す」として縁起を担ぐそうです。
そうくるか!?って感じですよね!
関西は円満に過ごすために!?『雑煮大根』
雑煮大根とは、太い大根のままではお美しく盛り付け出来ないからと、お雑煮のために作られたお正月用のミニサイズの大根で、祝い大根とも言われている、奈良・大和の伝統野菜です。
関西では雑煮に欠かせない食材の一つで、京都や奈良などの雑煮は主に白味噌仕立てに丸もち、大根、金時ニンジン、里芋などの具材は「角が立たず円満に過ごせますように・・・」と全て輪切りや丸のまま飾り付けるのです。
もし一般的な大根を輪切りにして飾り付けようとすると、お椀に入らないような大きさになってしまいますよね。かといって半分や四分の一に切ってしまうと角が出来てしまうので、輪切りにした時、丁度いい大きさになる雑煮大根がわざわざお雑煮のために栽培されているんですよ!
お雑煮専用というところが驚きです!
と、いうように全国各地のお雑煮の具材や切り方にはいろいろ理由があるんです!
次にお雑煮はを作る時は、縁起を担いでお雑煮を作ってみるのも楽しいかもしれませんね!
『うちの地元のお雑煮の由来おしえて!』
など、お雑煮に関するご質問がございましたら、
ぜひコメント欄よりどしどしご投稿くださいませ!
お雑煮やさんがHPにて、わかる範囲でご質問に答えさせていただきます!
コメント