三重県津市の味噌煮込み雑煮

お雑煮やさんは、色んな雑煮を聞いては驚き、ウキキキぃーと喜ぶを繰り返してお雑煮ワールドにハマっているわけなんですけどね、この三重県津市のお雑煮を初めて知ったときもまた、踊りたくなってしまいましたよ。
大晦日に作って、三が日に希釈しながら食べるって聞いたものですから!

希釈、、ですかぁ~。煮込んだものを薄めながら食べるってことですよね~(*’ω’*)
なんてステキな発想。

実は、私、三重県には特別な想いがあったりします。
「雑煮の賢人」のお陰で、雑煮情報を活字でもたくさん知ることができるからなんです。
直接の面識は全くないんですけど、
三重の食文化を考察されている大川学園の大川先生、
そして、個人的な活動で得ている雑煮情報をアップしているサイト
「峠の先に、道は続く。」
他にも三重県の雑煮に関しては、色々と文献があります。

特に、↑のサイトには、思わずため息をついてしまいました。
「私がやりたいのはこういうことだよぉ~」って。
1300人以上の人に雑煮を聞いて回ってるんですから。
本当に素晴らしい!
どこかのタイミングで、こういう風にただひたすら会う人会う人に「お宅のお雑煮教えてください!」と聞いて回る旅がしたくてたまらない。
お雑煮情報って、ネットで拾うだけじゃ全然ダメなんですよね。
直接聞かなきゃ、出来れば食べさせてもらわなきゃ。
特に、80代以上の方に話を聞きたくって。

なんか本題から離れてしまう内容書いちゃってますけどね、
どうやったらたくさんの高齢世代のお母さんたちから雑煮のお話しを伺えるかしら?って色々考えていたことがあったんですよね。
今の私ができる範囲であるならば、地方へ行ったら銭湯に必ず行って、お風呂をご一緒してるおばあさんたちとおしゃべりする、ってことなんですけどね、私がもっともっと頑張って、高齢の方に喜んでいただけるような商品を作ってしまってからならば、全国行脚の高齢者施設の旅もいいんじゃないかしら、、、とか目論んでいるんですよ(^_-)-☆
自分で開発した商品のプレゼントと交換に、お雑煮情報を教えてもらうの。そんな商品開発ももう計画してはいるんだけど、早く行脚の旅がしたいなぁ、と。
お雑煮って今の80代以降の方のお話しが本当に面白いんだもの。お元気なうちにたくさんのお話しを伺いたいわ。

・・・と、思いっきり脱線してしまいましたが、
そう、三重県のお雑煮。

三重県の雑煮は、
愛知県にも近い桑名や四日市など「北勢地域」では、尾張雑煮に近い「すまし仕立てに菜っ葉だけ」のシンプルタイプが多く見られたり、
津市などの中勢地域では、写真にあげているように、濃縮味噌の大根・里芋の雑煮、
名張のあたりでははなびら餅(押し丸餅)でみそ仕立てに里芋、大根、豆腐が入って、餅はきなこにつけて食べる奈良県に近い食べ方だったり、
伊賀市内ではしょうゆ仕立てが主流、
志摩地方では、7日までは味噌汁を食べない・・・として丸餅澄まし汁タイプ、
と思ったら、志摩の島々では「カンノモチ」といってぜんざいタイプの小豆汁・・・、
なんて具合で、とにかく地域特性豊かでじっくり調べたくなる魅力的な県なのだ。

どれもとっても魅力的だけど、お雑煮やさんの粕谷がとりわけ驚いたのが、
中勢地域の「ザ・濃縮味噌雑煮」だったのです。
大晦日に作って、正月の間、希釈しながら食べるんですもん。
素材の大根と里芋(あるいは八つ頭)も真っ黒。
「菜っ葉は無しに通じる」といって、菜っ葉は使わないとのこと。
同じ県内でも、尾張(名古屋)雑煮に近い桑名などが「もち菜」を使って、「名をあげる」とかけて菜っ葉を食べるのと対照的。
ホントに面白いものですよね。

もともとこの地域は、農村地域でもあり、冬場は味噌汁を3日分以上まとめ作りして味噌汁を作りおく習慣があったようです。暗いうちに畑仕事に出て、暗くなるまで戻ってこない生活の中での「効率」という知恵、というとなるほど、と思っちゃいます。その昔、正月は、若水をさし水して希釈していたようですよ。

三重のお雑煮に関しては、私の中でも思い入れ強すぎて、このblogでも一回じゃ書ききれないや。
今回はこの辺で!

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