くじら雑煮

青森の八戸市 南郷地域は、昔、「くじらの里」と呼ばれ、捕鯨の村だったようです。
郷土食にもなっている「くじら汁」に、正月は餅を入れてくじら雑煮を食べていたんですね。

さて、くじら。
部位によって全然違う味わいの「くじら」。
年代によっては、給食に出ていた「くじら」肉の印象が強い方も、
くじらベーコンの印象が強い方もいらっしゃると思いますが、
くじら雑煮で使われるくじらの部位は背の「本皮」部分。
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脂肪分の塊部分ですね。
包丁をいれるにも、凍った状態でなければ脂分でつるん、と滑ってしまいそうです。
くじら雑煮を作るには必ず、湯通しやから炒りするなどして余分な脂を落とさなきゃ、すごい汁になってしまいます(笑)

でも、ちゃんと余分な脂を落としてしまえば、これがまたウマいのです。
コリッとした食感、なのになんとなく豚肉を思い出してしまうような味わい。
あぁ、間違いなく、くじらは魚じゃなく哺乳類だわ、と思うはず。
余分な脂を落とすと、本当に不思議なくらいコリコリとした食感が気持ちよく、脂分がだしとして
染み出ているのに、全然脂っこくなくて本当にウマい。

他には、大根、人参、ゴボウの千切り、ジャガイモ、こんにゃく、凍み豆腐、ネギなどの具材が入ります。
東北地方では、大根、人参、ゴボウ、凍み豆腐はよく使われるので
うんうん、と思いますが、
意外だったのは「じゃがいも」でした。
サトイモはあっても、なかなかジャガイモはお雑煮マニアの私もあまり聞かないのです。

北海道の方では一部地域でジャガイモ入りの雑煮があるということは知っていたけど、
ん~、北海道に確かに近いしなぁ。。。
じゃがいもがとれるからかしらねぇ。
と理由はまだわからずじまいですが、ジャガイモ入りのお雑煮なのでした。
くじらの風味が染み出ている汁にジャガイモのほくほく感はとてもよく合うのです。

たぶん、この雑煮、くじらの独特の風味と合わせ、
たまらなく食べたくなる時があるだろう、と容易に想像がつくハマる系の味わいでしてね、
まさに地域のソウルフードなんだろうなぁ、と
作って食べて改めて思う、粕谷なのでした。

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